健康・快適


  1. 木造住宅は疲れにくく、健康にもよいと聞きますが、とくに科学的な理由があるのですか。
    人も木も生き物だから、私たちは木材にぬくもりを感じ、安らぎをおぼえるのです。そのうえ、木材になっても木は生き続け、呼吸をしているので、湿気を吸ったり吐いたりして自然のエアコンの役目もしています。そのほか、科学的にも証明されている数々の健康的な特質をもっています。

木は疲れをやわらげる

冷えは自律神経を介して健康に影響を与えますが、木の床は衝撃を適度に受け止めるだけでなく、床の冷えからくる疲れを防ぎます。名古屋大学のケンキュウグループによる床材と足の温度変化の調査結果では、コンクリート、ビニールタイルは木に比べて熱伝導率が8~10倍で、足の温度を著しく低下させますが、木の床は逆に上昇させることがわかりました。

木材は乾燥と通風をよくすれば半永久的に長持ち

木は湿度を調節する

冷たいコンクリートやレンガの壁に湿気を含んだ暖かい空気が触れると結露を起こしますが、木には吸湿性があるので、結露が生じにくいのです。さらに、周囲が乾燥すると水分を吐き出して湿度を調節します。木をふんだんに使った室内は、湿りすぎたり乾燥しすぎたりしないので、快適な居住環境になるのです。これは衣類や調度品の保存にも大切なことです。

居ながらに森林浴効果

折り箱や薄板で食べ物を包んだりしたのは、木が抗・殺菌効果をもっているからで、昔の人の生活の知恵でした。きれいな森の空気の効用も古くから知られるところですが、最近では森林浴として見直されています。木造住宅にすがすがしい木の香りを感じるのも、木にこんな効果があるからです。

光をやわらげ、目にやさしい

キラキラ、チカチカは目を疲れさせます。人間の目には反射率50~60%が最も心地よいとされています。ヒノキや畳の反射率はちょうど50~60%で、スギ、障子もこの値に近いので、木造の和室は目に優しい環境といえます。

植物の抗菌・殺菌作用
ユーカリ カシ イチョウ

ブドウ状球菌・流感ビールス・創傷治療・呼吸器系の治療・防虫(蚊など)

循環器系の治療

高血圧治療
ヒバ ポプラ ササ

防虫(蚊など)

痔治療・流感ビールス

防腐効果
スギ・マツ ツツジ モミ

ジフテリア菌

黄色ブドウ状菌

黄色ブドウ状菌・百日咳
カシ・オレンジ・シラカバ

カゼ・バクテリアの殺菌作用


床材料別の足の冷え方
床材料別の足の冷え方
出典:フローリング(日本フローリング工業会)